きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「小説」の記事一覧
- 2023.03.25 「王室護衛官に欠かせない接待」水壬楓子 (キャラ文庫)
- 2023.03.21 「創竜伝(2) 摩天楼の四兄弟」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.03.16 「創竜伝(1) 超能力四兄弟」田中芳樹 (講談社ノベルス)
- 2023.03.13 「継承者の印~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
- 2023.03.07 「希望の地図 3・11から始まる物語」重松清 (幻冬舎文庫)
- 2023.03.01 「瓦礫の矜持」五條瑛 (中公文庫)
- 2023.02.20 「熱氷」五條瑛(講談社文庫)
- 2023.02.18 「赤い砂」伊岡瞬 (文春文庫)
- 2023.02.13 「天涯無限 アルスラーン戦記16」田中芳樹 (光文社文庫)
- 2023.02.12 「戦旗不倒: アルスラーン戦記15」田中芳樹 (光文社文庫)
「創竜伝(1) 超能力四兄弟」田中芳樹 (講談社ノベルス)
ん?こんな暴力的なオープニングだったかしら?と思いつつの読み始め。
30年越しの完結の作品に、一巻発刊時からのお付き合い。
始さん、続さん、終くん、余くん、
めっちゃ久しぶり!
とはいえ、途中で発刊が止まったあたりで読むのを頓挫し、
ここにきてようやく全巻読破に着手。
権力に固執する人は、みんながそれを望むものと思いがちだけど。
そんなものに全く興味ない人もいるだよ、と言ったところで理解できないんだろうなぁ。
巻き込まれた方は大迷惑。
おかげで自らの出自が知れたことは利点なのかな?
結末を知らないので、読み進めるのがとても楽しみ。
「人間を殺すものは人間である」
真理。
現在進行中の戦争を目の当たりにし「こんなことをするなんて人間じゃないよ。悪魔だよ」と
口にした知人に対いて「人間だからこんなことをするんだよ」と、心の中で呟いてみました。
人間の歴史は戦争の歴史。
「継承者の印~傭兵代理店」渡辺裕之 (祥伝社文庫)
推し、というわけではないけれども。
巻頭の「主な登場人物」の欄に、真っ先に探した人の名前がない。
え?前作でお亡くなりにはなっていないはず。
どこいった!?
と、読む前から小さな一波乱。
読み進めてみると、なるほどな展開。
むくつけき男たちのアクションバトル。
ずば抜けておもしろいか?と問われれば、まだその域には達せず。
けど、読み始めたら頁を捲る手を止められるか?と問われれば、答えはノー。
なんだろう、この不思議な面白さ。
今回はバトルと宝探しがミックスされていて、二方面から楽しめた。
でも、ミャンマー情勢のことを思うと、真顔になってしまいます。
コードネーム「リベンジャー」。
これが脳内で「アベンジャー」と混線してプチ混乱したわけですが。
なんでだろう?と思ったら映画の『アベンジャーズ』と混ざっちゃったんだね。
「希望の地図 3・11から始まる物語」重松清 (幻冬舎文庫)
その過程を見てきたからこそ。
「希望」の言葉が胸に刺さる。
たとえ、前に進む以外に選択肢がなかったのだとしても。
何もかもが破壊されつくされた場所に、人々は建物を作った。
雇用を守った。或いは、生み出した。
生活の基盤を再生し、今なお、その先を見据えて頑張っている。
だから足を運ぶ。
閖上に、南三陸に、気仙沼に。
時には少し足を延ばして岩手や福島に。
大袈裟な使命感はない。
その土地のものを食べに、自然を満喫しに。
作中に出てきた様々な場所を自分が訪れたのはある程度整備されてからで、
それまでの人々の頑張りを知れることが心強い。
3.11には震災関連本を。
これからも続けていきたいマイ・イベント。
今年は新しくオープンした南三陸の道の駅に行くことと、
震災後初めて浄土ヶ浜に行ってみることは確定済。
楽しみ。
本の内容とは関係ないけど、震災ごみの処理に関して書かれた記事を貼っておきます。
https://www.bosai.yomiuri.co.jp/biz/article/6242
「瓦礫の矜持」五條瑛 (中公文庫)
「個」が腐っているからと言って
組織全体すべてが腐っていると決めつけるのは極論。
そもそも。
警察に対する恨みつらみを述べる者たちの言い分だって、
納得できるものもあれば、自業自得だったり身勝手だったりするものもある。
あなたが悪いから罰せられたんだよね?と。
結果的に、志の部分に大きな違いがある者たちのにわか組織は
連携」という意味でうまく機能しない。
けれども。それも計算の内。
章タイトルにあるように、一人一人の過去と生き様にスポットをあてて
大きな流れを描く構成は、個性的な人たちの魅力も相まって、おもしろかった。
東京、千葉、京都。と、リアル地が名出てるのに、
舞台となった都市は架空の街、仙水。
地元民としてはあっちもこっちも、あそこね、ここね、と思えてしまうので、
そこ、そのままリアル地名で良くない?と思ってしまった。
良く知っている街の描写だけに、「仙水」と出てくるたびに違和感。
だったんだけど。
ラストまで読んでみて、架空の街で良かったのかな?と、納得気味。
「赤い砂」伊岡瞬 (文春文庫)
感染したら死を免れない未知なるウイルスは怖い。
とても怖い。
それ以上に不快で気持ち悪いのは人間の悪意。
更に。
都合の悪いことには蓋をしてなかったことにしようとした警察。
たった一人の刑事が彼らの死を不審に思い、身体を張って声をあげなければ、
真実が明るみに出ることはなかった。
それも怖い。
表紙がとてもインパクトがあって、手に取るのを一瞬躊躇したんだけど、
内容は一人の刑事が闇に葬られかけた事件の真相解明のために孤軍奮闘する物語だった。
奇を衒わない愚直な正面突破。その泥臭さ、嫌いじゃない。
結果的にその行為が真実をこじ開けた。
その代償は…→
ウイルスとは?ワクチンとは?
説明に専門的な方向に振り切れがちな事柄を、
とてもわかりやすく書かれていて、改めて勉強になった。
日本で標高が一番、二番、三番目に高い山が一度に見渡せる丘……三峰の丘。
行ってみたーい!いや、行くなら一番高い山、富士山でしょ!(五合目まで・車で)
と、自分につっこんでみました。
新潟まで出張に行ったついでに、車を飛ばして富士山に登ってきたウチのボスの行動力、半端ないと思った昨年の出来事。
「天涯無限 アルスラーン戦記16」田中芳樹 (光文社文庫)
あと一冊で終わるの?と危惧した自分、どこへやら。
不思議と。
不思議と納得している読後の自分発見。
歴史ってそういうものだよね、と思った瞬間、
田中さんの書きたかったのは「物語」ではなく
「歴史小説」だったんだろうな、と忖度してみた。
蛇王の成り立ちとか突っ込みたいことはあっても、
個人的にはこのエンディングで良かった……
というか、これしかなかったと思う。
後に残された者が一番辛い。
だから、ラストは思わず涙ぐんでしまった。
よかったね。と。
本当に良かったね、と。
夢見心地のままの読後の余韻に浸りたい。
大好きな彼らと共に。
最後まで読んでよかった。
そして、完結させてくれてありがとう。
ホラーが途中経過が一番ドキドキして心臓に悪いみたいに。
この作品も途中経過が一番しんどかった。←そこ、一緒にする?(笑)
だから正直、もの淋しいながらも、
ここまで穏やかな気持ちで読了できるとは思わなかったわ。
人の命は有限だってわかってる。
100年後には誰もいない。
だけど、今この瞬間にはここにいる。
だから、今を精いっぱい生きるの。
「戦旗不倒: アルスラーン戦記15」田中芳樹 (光文社文庫)
なにもかもがフラグに思えて仕方なかったからね。
おめでとう!の前に、ちょっと大丈夫?って思ったからね。
わかってた。
わかってたよ。
でもこのやるせなく腹立たしい気持ちをどこにぶつければ!?
とはいえ、力の差は歴然。
相対してしまったからには……し、仕方なくなーい!←往生際ww
あっちもこっちも敵だらけなうえ、まだラスボス残ってますけど。
次巻でどう決着つくんだろう?
あ、宝剣ルクナバードがまだ活躍してなかった。
それにしても。
何処の国も人命、しかも男子の命が失われまくりで、
この先、国としてやっていけるの?
なんかガッツリメンタルやられたけど、明日も会社に行かねば。
蛇王は巨神兵みたいに腐って崩れないかなーとか。
ちょっと妄想してみました。