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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「彩雲国物語 十三、黎明に琥珀はきらめく」雪乃紗衣 (角川文庫)

「自ら覚える」から自覚。
そんなんだったらもう、いっそ王様なんてやめちゃえばいいのに。
と、言いたいのはかつての劉輝に。
王たることを自覚した劉輝。
だけど、自覚なく過ごした数年間が彼の足元を揺るがせる。
そこは自業自得よね。
ここからが踏ん張り時。
ぬるーく見守っておくわ。(←劉輝にはあんまり興味がない・笑)
むしろ、今後黎深がどう動くかに興味がある。
彼もある意味自業自得の踏ん張りどころになるのかな?
私だったら耐えられない無為な時間の過ごし方をした気がする。
そして今回は絳攸のターン。
愀瑛の配属先がおもしろかったので、彼の配属先にも勝手に期待大。

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「彩雲国物語 十二、白虹は点をめざす」雪乃紗衣 (角川文庫)

とりあえず、ポンコツって言ってごめんなさい、と
愀瑛に謝ってみるお借り本。
劉輝の傍にいるために彼は彼なりにできることを頑張っていた。
そして今回は劉輝にとってある意味禊の回。
王である事の資質と覚悟を問われ、徹底的に己と向き合うことになる。
確かに今まで何やってきたんだ?って言われたらぐうの音も出でないだろうけど、
その分、これから必死で頑張るしかないよね。
固定されたイメージを払拭するのってとてもとても大変なこと。
それにしても。皆、自分に厳しく生きてるな~、と、つくづく思う。
その先にどんな未来が待ち受けているのか。気になる。

パンダが出てきたことになんか意味あるのかな?と思ってみたけど。
あれ?ただ可愛さを振りまいて(私主観)通りすがっただけ?
また行きたいなぁ。アドベンチャーワールド。






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「彩雲国物語 十一、青嵐にゆれる月草」雪乃紗衣 (角川文庫)

言葉と行動が伴っている人は強い。
そこに齟齬がないことが自信にもなるし、実績にもなる。
誰に対しても胸を張って対峙できる。
そして、もっと毅然としていると思った愀瑛が、想定外にポンコツだった……というより、四男坊だった。
揺らいで迷って、結局は雁字搦めになった家の柵から逃れることができない。
だから劉輝、頑張れ。
頑張って自分の想いを伝えればいい。
愀瑛が踏み出せないならこちらから手を差し伸べればいい。
劉輝に背中を押してくれる腹心がいてくれてよかったよ。
影月の笑顔が胸に刺さるアナザーエピソード。

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「彩雲国物語 十、緑風は刃のごとく」雪乃紗衣 (角川文庫)

味方が少ない身であるほど。
的確な助言をして諸々を正してくれる人の存在は大きい。
まぁ、当人に聞く耳があれば、だけど。
そして自身の成長には、「こいつには負けたくない」と思える人の存在も大きい。
秀麗は本当に周囲に恵まれている。
他者の意見を聞き入れることは迎合することではない。
自身の持つ芯の部分はぶれないことも大事。
個人的には彼女の甘さにはイラっとすることもあったので、
魑魅魍魎と渡り合うためのスキルを身に着けるという意味では、
今回の配属は悪くないと思う。
忖度も容赦もなさそうな上司なので色々苦労しそうだけど。

本編読了後のアナザーエピソードを読んでしんみり切ない読後のお借り本。
やっぱり私、朔洵好きなのよ~。
「五割の力で物事をこなせると判断したら、余力を残して事後に備える」
私的に言い換えれば。
「五割の力で仕事をこなして、余力はアフターファイブに全振り!」
ままならない時もあるけど、これが理想。




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「彩雲国物語 九、紅梅は夜に香る」雪乃紗衣 (角川文庫)

理不尽な降格人事にもその気概をへし折られることなく、日々をすごす秀麗。
地位があってもなくても自分にできることを懸命に努め、
問題があったらそれをどうにかしようと動いてしまうから、
結果的に巻き込み巻き込まれて事が大きくなっていってる……気がする。
でも。
それが秀麗。
「何度だってそうするわ」
現状を人のせいにせず、先を見据えた意志をもってしっかりと歩む姿は清々しい。
同録のアナザーエピソード。
登場人物たちの内面や背景を知れたのは楽しかったけど、龍蓮の側に立ってみるとちょっとやるせない。
心の友に出会えて本当に良かったね。

前巻を読み終わってから半年ぶりの彼らとの再会。
漢字の読み方忘れてなかった~~、と、ちょっとほっとしたお借り本。(笑)

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「炎立つ 弐 燃える北天」高橋克彦 (講談社文庫)

何故奪うのか。
何故騙すのか。
何故裏切るのか。
他人の物を奪うことに何の正義があるのか。
でもその正義も捏造しちゃうんだよね。
理不尽と戦うことの不毛さにやりきれない思いを抱えつつ、
なんかここで私が憤慨しても彼らの運命は決まってるしなぁ、
と、更にやるせなくなる。
で。
先のことは考えないで現在進行形の事象だけを追うことにして、
ようやく物語に没頭できた弐巻。
命を懸けて戦うことが不可避なのであれば、心から信頼しあえる者たちの傍がいい。
だから、彼が己の望むところで戦えることに、せめて安堵する。

巻頭部分にある地図を眺めながら車で移動するのにかかる時間を思い起こし、
その距離を徒歩や馬で移動する自分を想像し……行き倒れそうになってみました。

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「猫とメガネ 2」榎田ユウリ(文春文庫)

蔦屋敷の人たちのみならず、
外部の人たちも乱入(?)しての大混乱。
空気を読まないオカメインコの叫びに爆笑。
文章を読んでいるのにとっても賑やかだった。
とはいえ。
シリアスターンはやっぱり真顔で考えさせられる。
ひとりで孤独に死ぬのが嫌なら、人との向き合い方をもっとどうにかしてくればよかったのに、と思ってしまう。
変わることのできなかった神鳴母。
一方の幾ツ谷はアラフォーにして絶賛人との向き合い方を学び直し中。
幾つになったとこからでも、気づけてそして良い方へと変わっていけるのは幸い。
蔦屋敷のひとたちと出会えてよかったね。


作中で一番テンションがあがったワードが「キンコーズ」。
まさかここで出会うとは。(笑)
駆け込みでコピー誌を作ってた時代を懐かしく思い出しました。
生活サイクルめちゃくちゃだったけど、楽しかった。

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「猫とメガネ」榎田ユウリ(文春文庫)

榎田さんの作品は相変わらず深いなーと、しみじみ思いながらの読了。
日々を生きていれば大なり小なり色々あって。
「色々」の振り幅が大きい程、それに対処するための労力もダメージも大きい。
悪意がないからといって、鋭利な刃のような言葉が許されるわけでもなく、
本音というか、現実を伝えることのできない夫婦関係は、維持することは難しい。
幾ツ谷にとっては遅きに失したけれども。
今気づけて良かったね。
そして、深い闇を抱えていた神鳴。
彼にとっての諸悪が親だから余計に質が悪いし、対処の仕様が難しい。
守護者がいてくれたことに安堵する。


作家読みをしているからこそのお楽しみ。
他作に絡む人たちが出てくると、嬉しい半面、そっちも読みたくなって困る。
現状がどんなに苦しくても。
乗り越えた後には穏やかな日々が巡ってきますように、と。
今問題を抱えているすべてのひとたちへ。

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「炎立つ 壱 北の埋み火」高橋克彦 (講談社文庫)

舞台は東北。
地名を示されれば、それがどこに位置するのかを把握できる程度に土地勘があることが嬉しい。
そして彼らの行く末を知っているからこそ、やるせなくてもどかしい。
彼らはただ、北の大地に在っただけなのに。
陸奥の地で暮らす彼らの得た富と力は、彼ら自身が育み、育ててきたもの。
それが思いのほか強大だったことを知った権力者の欲、陰謀、裏切り。
諍いの発端は理不尽極まりなく、
それらが彼らの暮らしを不穏なものに塗りこめていく。
だが、己の義を貫く漢たちがそこにいる。
彼の生き様を見届けなければ。


平泉を訪ねたのを機に積読崩しに着手。
そのおかげで、展示してあった海豹の皮見た!触った!とか、
安倍氏と清原氏の今後の関係性とか、諸々記憶が新しくて、
理解がより深まっている……気がする。(笑)
そして今年は多賀城創建1300年の記念の年。
タイミングとしては申し分ないですね~。



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「ミートイーター」柏木伸介(祥伝社文庫)

作品ノルマに「銃撃戦」という項目があるのかしら?
と思ったシリーズ三作目。
今回の社会問題は冤罪と引きこもり。
切り口は斬新。
そしてこちらも考えさせられる提起の仕方はうまいと思う。
狂犬と変人弁護士と地味。
失踪した刑事を探して奔走するこの三人のトリオがとても良い感じだった。
個人的に守屋さん大好きです。
それにしても神奈川県警の闇……と言うより膿はひどすぎるね。
シリーズ続刊出るのかな?
出て欲しいな。
狂犬と言われ、周囲に厭まれ、だけど信頼される者から寄せられる想いは熱い。
そんな剣崎の暴れっぷりをまだまだ追いかけたい。


剣崎の「ほほ笑み相談窓口」の対応に爆笑。
相談しに行く当事者は怒髪天だろうけど、
傍で見ていたら笑いが堪えられない気がする。
ああ、ホントにこの作品、続編希望。

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