きままに読書★
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カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2015.10.26 「エス-裂罅-」英田サキ(SHY NOVELS)
- 2015.10.20 「エス-咬痕-」英田サキ(SHY NOVELS)
- 2015.10.06 「エス」英田サキ(SHY NOVELS)
- 2015.09.16 「空を抱きしめる」李丘那岐(ルチル文庫)
- 2015.09.10 「彩雲の城」尾上与一 (Holly NOVELS)
- 2015.09.01 「HARD TIME ~ DEADLOCK外伝」英田サキ(徳間書店)
- 2015.08.30 「碧のかたみ」尾上与一 (Holly NOVELS)
- 2015.08.21 「天球儀の海」尾上与一(Holly NOVELS)
- 2015.08.16 「SIMPLEX」英田サキ(キャラ文庫)
- 2015.08.16 「DEADSHOT」英田サキ(キャラ文庫)
「エス-裂罅-」英田サキ(SHY NOVELS)
【ならば会ってはいけない。決して会ってはいけないのだ】
自らに課した誓いと責任。
そして、燻り続ける押し殺すことのできない想い。
もっと楽に息をすることができないものかと。
胸苦しさを通り越して息苦しさを感じながら読み切ったシリーズ三作目。
一気に続きを読み切ってしまわないと、窒息しそうです。私が。
自分の弱さを誰よりもわかっていて、
それでも自分の脚でちゃんと立って責務を全うしようとする椎葉。
そんな彼を全力で守ろうとした宗近の選んだ決断が、切ない。
それを諾としなかった椎葉の頑張りは良かった。
良かったのに……とりあえず続きを読まないことには、
私の動悸がおさまらないようです。
とりあえず私、宗近がとっても大好きです。
と、主張しておきます。←誰に?(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収のスペシャリストだ。その捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。大物ヤクザでありながら椎葉のエスである宗近。宗近に特別な感情を持っていることを意識しつつも、刑事というポジションを選んだ椎葉。互いを想いながらも、ふたりはエスと刑事という関係を守ることを誓っていた。そんなある日、椎葉の前に現れた謎の青年・クロによって、すべてが狂い始める!罪と罰。そして、贖われるべきものとは。
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「エス-咬痕-」英田サキ(SHY NOVELS)
【生きてて何が一番辛いかっていうと、
自分の居場所がみつからないことなんだよね】
理屈では説明できない想い。
その場にならなければわからない衝動。
抱えた過去。息苦しい現在。
見失いかける自分。
それでも人は、明日に向かって生きていく。
魂をすり減らして潜入捜査に打ち込んだ永倉の歪んだ想い。
自らの気持ちの在り方に惑い、そして苦悩する椎葉の想い。
そんな椎葉の気持ちに真正面から向き合った宗近。
苦悩の末の椎葉の選択は、二度目の誓い。
そして、悲壮で、だけど揺るぎのない決意。
苦しい関係の続きそうな二人の未来だけど、宗近の度量の広さに縋りたい。
垣間見れた篠塚の厳しさと優しさは、好ましいものだった。
おまえは強い。
そう言われて、頑張れる場合もあると思う。
だけど、そうじゃない、と、叫びたい場合もある。
強いわけではない。
強く在るしかなかった。
だけど、たぶん、それでいい。
押し隠した弱さは、触れないままでいい。
偽りの強さが、いつか、真の強さになる日を信じて。
内容(「BOOK」データベースより)
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収のスペシャリストだ。その捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。大物ヤクザである宗近をエスとし、自分の身体を餌に情報を得る椎葉に、ある日、上司から命令が下った。それは同僚の刑事である永倉の援護をするというものだった!刑事とエス。それは運命を共有する関係でありながら、決して相容れない存在でもある。孤独に生きる男たちの歪で鮮烈な愛の物語。
「エス」英田サキ(SHY NOVELS)
誰も守ることができなかったが故の悔恨と、まるで贖罪のように身を置く孤独。
自責の念に突き動かされるような焦りと先走りは、事態を好転させるはずもなく、
結局自身を窮地に陥れてしまう。
そんな椎葉を救った宗近。
彼もまた、後悔と柵を抱える男でありながら、
ゆとりと余裕とを絶やさない。
椎葉に対して宗近はずっと泰然としたままでいるのかと思ったら、最後、デレましたねー。
「俺に逃げられるぞ」
この台詞、かわいかったです。
ヤクザと刑事。
相容れない立場の二人を繋ぐ「エス」というキーワード。
今後の二人の関係がどうなっていくのか、とても楽しみ。
内容(「BOOK」データベースより)
警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対5課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る、言わば拳銃押収のスペシャリストだ。その捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。椎葉は新宿の武闘派暴力団・松倉組に籍をおく男を情報提供者として工作している。ある日、寝起きの椎葉に一本の不明な電話がかかってくる。おまえのエスに気をつけろ、と。劣情と矜持、孤独が交錯する男たちの物語。
「空を抱きしめる」李丘那岐(ルチル文庫)
【どんなことも、できないと決めるのは自分の心だ。
できないと思った時点で、限界が決まる】
※今回感想になってません。
話自体は楽しめました。
個人的な好みの問題なのですが、文中で
「キレる」を多用される表現がどうも気になるらしく、
「キレる」が出てくるたびに、物語世界から遠ざかり……
結果、大信が苦手になるという二次災害が!
年下わんこ攻め×負けん気の強い美人受け。
大好物なのに!!もったいない!!!
というわけで、特に後半がとっても面白かっただけに、
残念で仕方ありません!←あくまでも個人的な問題。
でも私、ぬかりありません。ちゃんとスピン買ってます(笑)
田上が気になりすぎて仕方がないので、楽しみに読みます。
当たり障りのない感想を書くことはできたのですが、
ちょっと迷った末に、ここはあえて正直に書いてみました。
内容(「BOOK」データベースより)
鳶・土木業の傍ら非行少年の更生を引き受ける阿万崎家。その長男・郁己は周りへの反発から、ゼネコン勤務の今に至るまで優等生を続けている。だが、少年たちの中にあって不思議と荒んでいない大信とは気が合った。勉強熱心で勘も良く、若くして鳶の職長になった大信は眩しく、安らげる存在―そんな相手から「好きだ」と告げられた郁己は…。
「彩雲の城」尾上与一 (Holly NOVELS)
【生きた証が欲しい。
それが今、どれほど無意味に近いかわかっていても】
タイトルの意味を理解した時、胸が締め付けられるような思いでした。
待ち合わせは靖国で。
そして、自分達が帰る城は七色の雲の中にある。
死を覚悟したからこそ、餓えるように欲した生きた証。
爆撃の中で求め合う二人が痛々しくて、だけどどこか厳かで神聖で。
たまらずに、息を呑みました。
自分が幸せでなければ、他人の幸せなど願えない。
明日をも知れぬ身で、誰かの幸せを願える彼らは、
とても素敵な出逢いをしたのだと思う。
そして、死を覚悟しながらも、
最後まで生きることを諦めなかった二人が愛おしかった。
背景描写も心理描写も秀逸。
出逢えて良かったシリーズです。
伊魚があまりにも痛々しかったので、藤十郎の度量の広さにほっとしました。
今から70年前に、飛行機を飛ばし、遥か南の地に物資を届け、
武器を手に命がけで戦った人たちがいる。
忘れてはいけない歴史は確かにあるのだと、改めて思いました。
内容(「BOOK」データベースより)
太平洋戦争中期。婚約者に逃げられた谷藤十郎は、外聞から逃れるように志願したラバウル基地で、高速爆撃機・彗星と共に着任してきた優秀で美しい男、偵察員の緒方伊魚とペアになる。伊魚は他人を避け、ペアである藤十郎とも必要最低限しか話さない。他にペアに欲しいと画策していた男がいた藤十郎だったが、冷たいようで生真面目で優しい男を嫌いにはなれなかった。それに、時折伊魚が起こす呼吸困難の発作も気がかりだ。そんな中、不調が続く彗星は偵察機への転用を命じられる。積乱雲湧く空を駆ける彗星ペアの運命は―。
「HARD TIME ~ DEADLOCK外伝」英田サキ(徳間書店)
【失いたくないなら、大事にするしかない。
かけがえのない宝物だという気持ちを忘れず、慈しんでいくしかないのだ】
シリーズ外伝。
自分は果たしてゲイなのか?
苦悩するダグとルイスの物語。
始まりがどうしたって最悪なだけに、
ストレートなダグに恋をして傷つきたくないと、
必死で恋情をセーブしようとするルイスの心の揺れが切なかった。
迷うダグにパコが良い橋渡し役してましたね~。
吹っ切れてからのダグの甘さは微笑ましかった。
ラストのルイスの涙。
覚えがある痛みなだけに、一緒になって泣いてしまいました。
どんなに大切にしても、手からスルリと抜けて行ってしまうものは、どうしたって存在する。
シリーズキャラ総出演の外伝。
皆が幸せでありますように☆
内容(「BOOK」データベースより)
酒に酔って一夜を共にした相手が、殺人事件の第一容疑者!?しかも自分にその記憶が全くない―!?皮肉な運命に呆然とするロス市警殺人課の刑事・ダグ。容疑者のルイスは、気鋭のミステリ作家!彼の無実を信じたいダグは、先輩刑事のパコと共に真相を追ううちに、次第にルイスへの興味を煽られて…!?男相手の初めての恋に悩むダグが相談するのは、同僚刑事のユウト。なりゆきでルイスを警護することになった、腕利きのボディガード・ディック―。
「碧のかたみ」尾上与一 (Holly NOVELS)
【この気持ちが名前のない感情だとしても、
それのどこが恋情に劣ろうか-----】
語れる夢がある。守りたい人たちがいる。反発して喧嘩して、怒られて罰を受けて。
気がついたら恋をしていた。
それは、誰もが体験しうる青春。
けれども、そこには常に戦いがあった。誰かの死があった。
太平洋戦争下のラバウル。
複座式の戦闘機に乗り、互いの命を預けあった二人の物語。
亘のまっすぐさが本当に眩しかった。
六郎の涙がいたたまれなかった。
そして、彼らの想いの深さが伝わるからこそ、その覚悟がやるせなかった。
綴られる言葉の一つ一つに胸が軋むような想いを噛みしめながら読み進めた物語。
彼らと一緒に花火が見たいと切に願い続けた私は、光の雨を思い描きながら号泣でした。
私、本当に亘が大好き。好きすぎて読み進めるのが辛かった。
大国との圧倒的な技術力の差を見せつけられながらも、
戦わなければならなかった日本。
死を覚悟して飛び立たなければならなかった状況下で、
恋をし、絆を深めていく二人の想いが、とても綺麗で眩しかったです。
良書に出会えました。
紹介してくださった読友さんに本当に感謝です。ありがとうございます!
内容(「BOOK」データベースより)
昭和十八年。全盛を誇る南の要塞・ラバウル航空隊に着任した六郎は、喧嘩に明け暮れている戦闘機乗り・琴平恒に出会う。問題児だが操縦士として優秀な恒と「夜間戦闘機・月光」でペアを組むことになった六郎は、行動を共にするうちに、故郷の家族を守りたいという彼の深い思いと純粋さに触れ恒に強く惹かれていく。命の危険と隣り合わせの日々が続く中、二人は互いを大切なペアとしていとしく思うように。しかし、ラバウルにも敗戦の足音は確実に近づいていた…。「天球儀の海」希の兄・恒と六郎の命を懸けた青春の日々。
「天球儀の海」尾上与一(Holly NOVELS)
昭和二十年。
自分の想いを声高に告げることのできなかった時代。
自分の望むように生きることのできなかった時代。
自分の命ですら、自分の物ではなかった時代。
それでも。
資紀を真摯に想いつづけた希。
強いくらいの情と決意で、希に対する想いを貫いた資紀。
彼の想いを希が汲み取った瞬間は本当に胸が軋みました。
相手にとって良かれと思うことでも、相手がそれを望んでいなかったら?
自分が相手の命を守りたいと思うのと同じように、
相手もまた、自分の命を守りたいと思っていたのだとしたら?
どちらの想いも痛いくらい伝わってきて、やるせなさ感が半端なかった。
内容紹介
命を懸けた、せつない片想い。
希は特攻に行くことを決めた。
町の名家の跡取りの、1人息子である坊ちゃん、
資紀の身代わりとして――。
幼いころ、希は危ないところを資紀に助けられた。
資紀が現れなかったら
自分に命は五歳で消えていた。
坊ちゃんとお国のために死ねるなんて、
なんと幸せなことだろう。
希は十数年ぶりに坊ちゃんと再会するが……。
「SIMPLEX」英田サキ(キャラ文庫)
『DEADLOCK』シリーズ番外。
ユウトに対する恋情を封じ、良い友人であることを選んだロブ。
そんなロブがヨシュアと出会い、想いを通わせる物語。
ロブがとっても素敵です。
相手の気持ちを尊重し、窘めるところは窘め、深い愛情で見守り続ける。
一見余裕のある大人の男ではありますが、
実は余裕がなかったり、繊細だったり、悩んでいたりするロブのことを
ちゃんとわかってくれている友人たちの存在に安堵しました。
安心のオールキャスト☆
ラスト。
ベッドでの二人の会話がとても好き。
そして垣間見られたディックとユウトの関係性がとても楽しかった!
個人的な見解ですが☆ネト、ホントカッコいい!
ロブはタチでもネコでもどっちでもいいよ!と思っていたけど、
この話を読んで、まぁ、タチかな、と。
でもお友達が本に挟んでくれていたものをみていたら、
ロブ受でテンションあがりました(笑)
内容(「BOOK」データベースより)
犯罪心理学者ロブの誕生日パーティに届いた謎の贈り物。送り主はなんと、かつて全米を震撼させた連続殺人鬼を名乗っていた―!!ロブの警護を志願したのは、金髪の怜悧な美貌のボディガード・ヨシュア。すこぶる有能だが愛想のない青年は、どうやら殺人鬼に遺恨があるらしい!?危険と隣合わせの日々を送るうち、彼への興味を煽られるロブだが…『DEADLOCK』シリーズ待望の番外編。
「DEADSHOT」英田サキ(キャラ文庫)
アメリカを舞台にした劇的な物語の最終巻。
ディックとユウトの途中のすれ違いではどうしようもなく切なくなりましたが。
どちらが欠けても幸せにはなれないと。
別れの土壇場で互いに手を伸ばし、
今度こそ刹那じゃなく、明日もまた抱き合えることを信じて
身体を重ねることのできた二人に安堵しました。
ボナハムの過去回想、効果的に差し挟んできたなぁ……
おかげで、コルブスがただの悪役でなくなった気がします。
ディックはともかく、ユウトとは一対一の関係が築けたはずなのにね。
「運命の相手は自分で決めるものなのだ」
諦めず、ディックに手を伸ばし続けたユウト。
海辺でのイラストがぐっときました。
文句なくおもしろかったです!
内容(「BOOK」データベースより)
ディックを復讐の連鎖から解放したい―。宿敵コルブスの逮捕を誓い、捜査を続けるFBI捜査官のユウト。次のテロ現場はどこか、背後に潜むアメリカ政府の巨大な影とは…?ついに決定的証拠を掴んだユウトは、コルブスと対峙する!!ところがそこに現れたディックがコルブスの銃弾に倒れ…!?執念と憎悪と恋情―刑務所から始まった三人のドラマが決着を迎える、衝撃のラストステージ。