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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「花扇」剛しいら(白泉社)



初助師匠の純愛物語。
『座布団』でつかみどころのなかった初助の人となりが胸に迫ります。
生涯をかけて想いを貫くことの幸いと切なさがジワリと滲み、
人が人を想うときの情の深さを見事に感じさせてくれた話でした。
初助と寺田。そして要と寒也。
「一人で笑ろうて暮らすより、二人涙で暮らしたい」
その言葉通り、たとえ目の前にどんな辛い現実があろうとも、
生涯想いを寄せ続ける相手と出会えた彼らは幸せだと思います。
全編を通して漂う雰囲気が本当に粋で素敵。
初助師匠の一途さも良かったし、寺田さんがかっこよすぎました。


内容(「BOOK」データベースより)

何の未練もなく男を使い捨てた師匠・山九亭初助。落語の道一筋に孤独な生涯を送ったかに見えたその裏には、真を貫いた驚きの愛情物語が。

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「座布団」剛しいら(白泉社)



芸に対してはどこまでも誇り高く真摯に向き合い、
芸の為で在るが故に、人に対しては冷酷な鬼にもなれる。
初助師匠のその生き様に魅入られ、虜になった数多の男たちの姿が、
師匠の肩越しに見え隠れするところがたまらなく艶めかしい。
芸に生きた初助はどこまでも孤高の存在だった。
浮世離れしたその姿と対照的な、要と寒也の日常のやりとりにほっとさせられる。
要もまた、噺家としての自分に初助とはまた違った意味合いでの誇りを持っている。
寒也と支えあいながら、その道を歩き続けていくのだろう。
粋に生きる。
この形容がこんなにも似合う登場人物たちは、そうざらにはいない。

内容(「BOOK」データベースより)

師匠である落語家・山九亭初助の死を知った山九亭感謝。その胸のうちに、厳しく誇り高い芸人だった師匠への想いが去来する…。

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「ロッセリーニ家の息子 継承者 下」岩本薫(ルビー文庫)



跡継ぎ問題はこれ以外ないよねぇ、という形での決着。
物語的にはこの上ない大団円。
ひたすら楽しかった(笑)
懸念事項がなくなったあとのみんなの話はのびのびしてて和気藹々で、しかも糖度MAX。
パジャマトークも可愛かったし、ひたすら飲み続けての下世話なトークも面白かった。
ガルガル唸りあった後に瑛と礼人に引きずられていく肉食獣レオとエド……素敵(笑)
野外で我慢できなくなったマクシミリアンには、アナタ幾つですか?と突っ込み。
書き下しだけでも文庫を買う価値が十分にあると思います。
シリーズ通して楽しませていただきました。
皆様どうぞ、お幸せに。


内容(「BOOK」データベースより)

誰が何を言おうが、俺たちの仲を引き裂くことはできない―それぞれの秘密を告げ合ったロッセリーニ家の三兄弟・レオナルド、エドゥアール、ルカ。家族の絆と最愛の恋人たちとの愛情の狭間で揺れる彼らに与えられた試練、その結末とは―。岩本薫が贈る人気シリーズ「ロッセリーニ家の息子」文庫版第5弾後編。単行本収録の番外編2編に加え、ファン待望の各カップルの後日談を描いた100ページ超の大ボリューム書き下ろしを同時収録!メガヒットシリーズ、感動のクライマックス。

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「ロッセリーニ家の息子 継承者上」岩本薫(ルビー文庫)



三組の恋人たちの、甘く愛に溢れる逢瀬から始まる物語。
幸せな気持ちでふわふわしていると、一転して、深刻な現実を突きつけられることになる。
古くからの歴史を持つ一族の後継者問題。
それぞれの苦悩、それぞれの恋愛感。そして愛を貫くという揺るぎない想い。
悪いようには転がらないよなぁ、と思いつつ。
自分たちの恋愛を「罪」と捉えざるを得ない状況が切ない。
マクシミリアン・瑛・礼人の三者会談(?)の様子が個人的には好き。
番外のダンテの働きっぷりがひたすら愛おしかった(笑)
本当に彼はロッセリーニ家の人たちが大好きなんだね。


内容(「BOOK」データベースより)

新年を迎え、シチリアのマフィア一族・ロッセリーニ家の本邸“パラッツォ・ロッセリーニ”に久々に集う三兄弟―レオナルド、エドゥアール、ルカ―とその最愛の恋人たち。数々の苦難を乗り越えて幸せを掴んだ彼らだったが、レオナルドが「秘密」をエドゥアールに打ち明けたことを発端に、兄弟の絆が揺らぎ始め…。岩本薫が贈る極上のラブ・ロマンス「ロッセリーニ家の息子」シリーズ文庫版第5弾前編。三兄弟を長年見守り続ける執事・ダンテ視点の書き下ろしを同時収録。

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「その男、侵入禁止!」成宮ゆり(ルビー文庫)



足りない言葉と擦れ違いから起きる誤解。
そこに嫉妬と独占欲が絡むから、話が余計にややこしくなる。
とりあえず。
敬介の意志を無視して強引に抱いたことを緒方が謝ってくれたので、
私の溜飲は下がりました。
愛があればなにしてもいいってわけじゃないよね。
敬介は相変わらずかっこよくてかわいくていい。
プライベートではぐるぐるに悩んでも、仕事も勉強もちゃんとしてるし、
女子の子のことも気遣ってくれている。
緒方にどんなに責められても、高橋を友達だといい続けた強さも好き。
高橋の話……気になるなぁ(笑)


内容(「BOOK」データベースより)

工事現場で働く佐伯の恋人は、敏腕刑事の緒方。最初は「男の抱き方を教えてやる」と緒方を誘ったはずが、今では逆に緒方に抱かれる日々が続いている。ところが、忙しい緒方とすれ違っていたある夜、街で女と親しげに歩く緒方を見てしまう。不安になる佐伯だが、緒方が嫌う佐伯の友人・高橋と会っていたことがバレたとたん、緒方の紳士的な態度が豹変。捉えられた佐伯は、恥ずかしい“お仕置き”を受けることに…!?刑事×ガテン系子羊のスリリングなトラップ・ラブ。

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「その男、取扱注意!」成宮ゆり(ルビー文庫)



敬介の歪みのないまっすぐさがいいなぁ。
狼の皮をかぶった羊(笑)……気が強くて、腕っぷしも強い受けの子は大変好みです。
抱く側から抱かれる側になったときの、戸惑いと羞恥。未知なる感覚への恐れ。
そして次第い募っていく緒方に対する恋情。
どれもこれもかわいい。
そして狼(笑)緒方。
身元を隠して敬介に近づいた緒方の、敬介に対する愛情がダダ漏れになっていく様子がいい。
職場では鬼と称されながらも、敬介に対してだけはどこまでも甘い。
個人的には、敬介のお友達の高橋もとっても気になる存在です。
続編読むの楽しみ。


内容(「BOOK」データベースより)

工事現場で働く佐伯は、気が向いたら男女問わず寝てしまう節操なし。隣に引っ越してきた真面目そうな公務員の緒方に、男同士の恋愛相談を持ちかけられた佐伯は遊び半分で「男の抱き方を教えてあげますよ」と緒方を誘う。けれど一転、優しそうにみえた緒方に組み敷かれてしまった佐伯は、なぜかそのまま気持ちよくされてしまい―!?「遊んでそうにみえて…ここは、初心なんですね。本当に可愛らしい」策略上手な公務員×哀れなヒツジのトラップラブ。

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「蜜毒の罠~薔薇の王と危険な恋人~」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)



生まれながらに背負った運命に翻弄される理玖と馨。
重い枷を嵌められたままの理玖が馨の傍で過ごしてきた9年という年月は、
とてつもなく重い。
感情と使命との間で板挟みになり、
離れなければ、と思う気持ちと、好きだから離れたくない、という気持ちの狭間で
葛藤した末の、馨を殺したくがない故の理玖の決断。
あまりにも冷静で徹底した対処に胸が締め付けられた。
馨の中で「都合の良い存在」から「恋しい人」へと変わっていく
理玖に対する気持ちの変化がとても丁寧に描かれていて、彼の成長ぶりがとても好ましい。
紲と馨の距離感も良かった。

徹底的に作り込まれた設定は本当にうまいと思う。
シリーズ通して楽しませていただきました!
踊らされていることは百も承知でいまからラブコレいきます(笑)

内容(「BOOK」データベースより)

ごく普通の大学生・鷹上理玖は、幼なじみである雛木馨の重大な秘密を知っている。それと同時に、自分が持っている危険な秘密も隠していた。目的のため、小学生時代から親友を装い、警戒心と勘の鋭い馨をうまく騙せている、はずだった…。しかし、ある些細なことが原因で、10年以上隠し通してきた理玖の秘密が、すべて馨にバレてしまう。姿を消す理玖と、それを追う馨…。生まれ持った運命に逆らうことを決意した、ふたりが出した答えとは―。

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「慈愛の翼~紫眼の豹と漆黒の翼~」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)



やさしくて、穏やかで、包み込むような情愛。
蒼真の想いはどこまでもあたたかい。
その愛を受けるユーリは、健気で一途だけれども、凛とした気概と誇りを持っている。
彼の蒼真への愛も、どこまでも揺るぎない。
堕天したことへの負い目を持たず、蒼真への想いを誇らしく貫いた彼と、
番として幸せな生涯を送ってくれることを願います。
一族を粛清された現実を受けても尚、笑っていろ、とユーリに言った馨。
彼のしたことは、魔族を統べる者としては間違ってはいない。
馨と蒼真、そして紲とルイ。
深い絆で結ばれた彼らの姿を垣間見れたことは嬉しかった。



内容(「BOOK」データベースより)

『天使を見つけたら即、城へ献上せよ』。美しい幻の種族として伝えられるバーディアンの生き残り・ユーリは、森の湖で貴族悪魔の豹・蒼真と出くわす。狩る者と狩られる者、絶対絶命の状況でユーリはケガを負ってしまうが、そんなユーリを蒼真は狩らずに助ける。「天使を食う趣味はないんでね」。悪魔の掟に背き、傷が癒える間だけ、誰にも秘密で山小屋にかくまわれたユーリだが、ときおり現れる蒼真の『狩人』の瞳に追い詰められ―。深い森の中、出会ってはいけない者同士が惹かれ合い、そこから禁断の運命が動き出す。

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「咲き誇る薔薇の宿命」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)



シリーズ最終巻はドキドキしっぱなしで頁を捲る怒涛の展開。
女王の引き際がいっそお見事。
孤独に身を置きながらも、種族を統治し続けた彼女は、
その掟に殉じた最期まで彼らの女王だった。
自らの手で戦いにケリを付けようとしたルイも凛としてたし、
ルイを信じて戦いの場に送り出した紲の態度も潔よかった。
家族を守るために戦った馨。
彼らを見守り続けた蒼真。
ノアも含めたラストの雰囲気もイラストもたまらなく好き。
長い年月の果てに、想いのままに愛を囁きあえる環境に身を置くことができたルイと紲。
お幸せに☆
麗しい世界を堪能させていただきました。

内容(「BOOK」データベースより)

赤い瞳、年を取らない身体―。半分人間ではない者の世界で、「下級」である香具山紲と、「貴族」のルイは、身分違いの禁断の愛を貫くため、支配者である女王に背き、その罰を受けてしまう。ルイは憎んでいる女王のもとに監禁され、紲はルイが解放されるのを待っている。どんな形で引き裂かれても、20年間罪を償えば、幸福な生活と愛を取り戻せる―はずだった。しかし、19年足らずで、突然、姿を現したルイは、憎んでいるはずの女王のもとで結婚式を挙げると言って、紲を連れ出し…!!無慈悲な運命に翻弄される二人の愛の結末は?

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「焦れ舞う薔薇の宿命」犬飼のの(ラヴァーズ文庫)



ルイの一途さと不器用さ。紲に対する深い想い。
狂おしいほどに愛している。
溢れ出る想いから踏み出す一歩を誤ってしまったことが、
こんなにも残酷な事態を引き起こしてしまうとは……
嘘っ、と、途中で思わず叫んでしまいました。
そして紲もまた、自身の身体に起こった異変に衝撃を受け、運命に翻弄される。
それでも、蒼真や彼の周囲にいる人たちが心強い存在であってよかった。
それにしても女王……えげつないわぁ。
だからこそ、この世界の頂点に君臨してきた怪物なんだろうけど。
意味深な引きに、続きが気になりすぎてたまらなくて、
緻密に作り上げられた世界観と設定には唸るしかありません。

豹は豹柄のものを好み、虎は虎柄。
獣人貴族の嗜好にちょっと笑ってしまいました。可愛い(笑)


内容(「BOOK」データベースより)

赤い瞳、年を取らない身体―。半分人間ではない者の世界で、「下級」である香具山紲と、「貴族」のルイは、身分違いの禁断の関係を貫くため、支配者である女王に背き、逃亡を続けている。しかし紲は、女王から送り込まれて来るかつての仲間たちと戦い、傷つけ合うルイの姿を次第に見たくないと思うようになっていた。「罪もない他者を傷つけるくらいなら、このままふたりで消えてしまったほうがいいのかもしれない―」。そんな紲の葛藤を見透かしたように、女王は紲の親友、蒼真を差し向けてきて…。残酷な選択を前に、一途な愛は引き裂かされるのか。

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