きままに読書★
読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。
カテゴリー「BL小説」の記事一覧
- 2018.12.24 「マーメイド・マーダーズ」ジョシュ・ラニヨン (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.12.20 「So This is Christmas」ジョシュ・ラニヨン (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.12.13 「京恋路上ル下ル」夕映月子 (ディアプラス文庫)
- 2018.12.08 「高貴なる賭け 叛獄の王子2」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.29 「叛獄の王子 ~叛獄の王子 (1)~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.22 「アドリアン・イングリッシュ (5) 瞑き流れ」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.18 「海賊王の死 ~アドリアン・イングリッシュ 4~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.13 「悪魔の聖餐 ~アドリアン・イングリッシュ 3~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.09 「死者の囁き ~アドリアン・イングリッシュ 2~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
- 2018.11.07 「天使の影 ~アドリアン・イングリッシュ1~」(モノクローム・ロマンス文庫)
「マーメイド・マーダーズ」ジョシュ・ラニヨン (モノクローム・ロマンス文庫)
「第一印象とは一度しかチャンスがない」
確かにその通り。
お互いの事情……というよりも、周囲の思惑により、
即席バディを組まされて第一印象が最悪だったケネディとジョンソン。
ロマンスよりも事件に焦点をあてて展開していく物語の中で、
二人の互いに対する印象が変わっていく様がうまく織り込まれていて、
事件解決のドキドキの後は、二人の関係性の行方にドキドキ。
FBI行動分析官と美術犯罪捜査官という立場を活かした事件の真相への迫り方も面白かった。
ガチガチの岩塩始まりで、甘くとろける砂糖で終幕。
おっさんずの物語はこんな例えで間違っていないかと。
組織に属する身としては、何かヤバいことやらかしたら
速攻上司に報告しないと余計に怒られるしヤバくなるんだよ!と言いたいけど。
やらかしたレベルの次元が違ってたからなぁ。
「新シリーズ」とあるからには、続きがあるということは確定ですね。
まだまだ始まったばかりの二人の物語。
続刊を楽しみに待ちます。
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「So This is Christmas」ジョシュ・ラニヨン (モノクローム・ロマンス文庫)
表題はシリーズ続編というか完結篇。
よもや、こんな二人を見られる日が来るとは!という、感動がヒシヒシと。
お互いに対する愛情が、その仕草や目線等々の至るところから感じ取れるのが素晴らしい。
ここにきて垣間見れるようになった溢れんばかりのジェイクの包容力は必見。
そして、変わらないアドリアンの芯の強さとやさしさ。
多幸感を噛みしめながらの読了。
同録の『雪の天使』
拗れに拗れた10年愛。
拗れた糸を解いていく過程がとても良かった。
糸に包まれて隠されていた真実(過去)がちょっと切ない。
10年かけて想いを綴った小説……読んでみたいね。
辛かったり苦しかったりの紆余曲折を乗り越えて掴んだ二人の幸せの形。
アドリアン・イングリッシュシリーズは全五巻+この作品で真の完結!
という認識で間違いないと思います。
「京恋路上ル下ル」夕映月子 (ディアプラス文庫)
恋人として向き合うまでの気持ちのすれ違いがなんともいたたまれないふたり。
傷ついたり振り回されたりしながら
次第に変わっていく気持ちの変化とそれぞれの成長が
とても丁寧に描かれていて、好感が持てる。
自分本位の好きから相手を思いやる好きに変わっていった颯馬。
目を瞑ってきた自分の気持ちに気付いた伊織の葛藤が切ない。
颯馬イイ子なんだけどなー。
イイ子なのに何故かイラッとさせられる残念感。
でも、あと10年たったらものすごく素敵な壮年期を迎えそうな予感がひしひしと。
溢れんばかりの愛情を伊織に注いで抱きしめ続けてくれるんだろうな。
好きで好きで好きで。の気持ちが溢れるお借り本。
京都はせっかく行ったのに一日まるっと潰してホテルで寝込んでいたのが最後なので、
いつかリベンジ!
「高貴なる賭け 叛獄の王子2」 (モノクローム・ロマンス文庫)
国と国が対峙すれば、正義はふたつある。
人と人でもそれは然り。
大事なのは何が正しいではなく、自分が何を信じるか。
他国を知り、或は相手を知り、考え抜いた中で、自分がどう動くのか。
だから……
「俺はお前の奴隷だ」
「俺がこれを望んでいないように見えるのか?」
この言葉に込められた彼らの想い。苦悩。葛藤。行為。そして覚悟。
全てを踏まえた上で迎えたラストに震える。
緻密に作り込まれた世界観。想像を許さない展開。
ここまでドキドキしながら迎えたクライマックスは久々。
外道な執政とここまで戦ってきたローレントの孤独が痛い。
安らいでくれればそれでいい。
続刊早く!
どっぷり北方脳なので「調練」とか「陣形」とか言われると
血がザワザワします。
兵を鍛え直すとかまんま水滸伝を連想してしまう。←もはや病(笑)
核の部分にBL展開があるからこそドキドキ感倍増しな作品なんだけど、
カテゴリーを飛び越えて読んでもらいたくなるわ。
「叛獄の王子 ~叛獄の王子 (1)~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
アキエロスの王子でありながら、腹違いの兄の策略でヴェーレの奴隷となったデイメン。
ヴェーレの王子でありながら、叔父に命を狙われるローレント。
そのローレントの兄をかつての戦いで殺したデイメン。
その事実を(多分)知らずにいるローレント。
この関係性だけでもドキドキするのに、
彼らの間に漂うヒリヒリとした緊張感。
周囲で張り巡らされる陰謀。
湧きあがる憎しみを呑み下し、
決して心を許さぬまま、いつしか、守り守られる関係へ。
怒涛の展開と絡み合う事象にドキドキ感増し増し。
引き込まれて戻ってこれなくなりそうな世界がここにある。
1巻と2巻を手元にそろえて読み始め、完結巻となる3巻は年明けに発売。
読むタイミング的には間違ってなかった。
何故ここに留まるのか。
何故殺さないのか。
何故共に行動するのか。
時々ある、え?何で?と、問いたくなる
唐突に情に絆されたような展開にはならない心理描写がいい。
続がとても楽しみ。
「アドリアン・イングリッシュ (5) 瞑き流れ」 (モノクローム・ロマンス文庫)
最終巻。
読み終わって本を閉じる。
ジワジワと込み上げてくる想いを噛みしめる。
改めてタイトルを見る。
読む前に感じた違和感に納得。
そして、ちょっとこの先は!?と、叫びたい衝動に駆られました。
圧巻の読み応え。
リアルに突きつけられる彼らの想いや苦悩がたまらなくて、
だからこそ、得られた幸せが心に響く。
「お前を見たその瞬間」
「あの時お前に出会うまで」
アドリアンの気持ちを尊重して、決して押し付けることなく時を待ち、
漸く告げられたジェイクの真摯な想い。
そこからの展開が……心拍数があがりました。
名作。
ペーパーは表裏に一作品ずつ。
とても切ないSSと、羽根でシルクなSSと。
おもしろかったけど、読了後すぐに読んだのは、私的にはちょっと失敗。
読後のやるせない感覚にしばらく浸っていたかった。
「海賊王の死 ~アドリアン・イングリッシュ 4~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
長い、とても長い航海の果てに辿りついた、真実の港。
それなのに、とても胸が痛い。
皆ちょっとずつ身勝手で、ままならない想いを抱えている。
ジェイク。
どっちもを手にすることはできないんだよ。
選ぶこととカムアウトすることが
同義な状況になってしまったのは酷だけど、
そこまでの状況にならなかったらあなたにその選択ができたかどうか。
でも、それほど大きな決断だってわかっているからこそ、
ラストの展開に涙。
アドリアン。
一度は告げる必要のあったさよなら。
その決断がジェイクにとってどれほど重いモノなのかを
一番知っているのは彼だから。
やっぱりラストの台詞に涙。
もがき苦しみながら、それでも歩んでいく彼らの人生が、
リアルに突き刺さってくる感じがたまらなく好き。
だから、彼らと一緒に一喜一憂して、感情が揺さぶられる。
次巻でとりあえず本編は完結。
見届けなければ☆
「悪魔の聖餐 ~アドリアン・イングリッシュ 3~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
折り合えない自己の内面と向き合うのは苦しいよね。
認めることのできないゲイである自分。
ジェイクは最所からアドリアンに嘘はついていなかった。
でも、葛藤の末に選んだ選択に茫然。
わかっていても、ちょっとぉぉぉ!と叫びたくなるのが人情です。
人生山あり谷あり。
次第に甘さのなくなっていくセックスがとても哀しい。
これはもう、ジェイクが行き着くところまで苦悩するしかないんだろうなぁ。
このままだと一緒にいても苦しいだけ。
カルトの問題は闇が深い。
巻き込まれ体質のアドリアン。
平穏で穏やかな日常が早く訪れるといいね。
読み終わって表紙を見てため息。
うん。
だから、わかってたわよ!と、言いたくなる。
甘いだけが人生じゃない。
苦悩の先に笑顔と小さな幸せがあるといい。
「死者の囁き ~アドリアン・イングリッシュ 2~」 (モノクローム・ロマンス文庫)
「これが僕の生まれた形だ」
自分の性癖を揺らぐことなく肯定するアドリアンのまっすぐさが好き。
一方で、己の性癖を素直に受け入れられず、差別的な発言すら口にするジェイク。
肌を重ねることのない恋人同士。
未来に不安を覚えたアドリアンが逃避した先で巻き込まれた事件。
自らの意思で彼を追ってきたジェイク。
二人で生活していく中で、ジェイクの気持ちが次第に
アドリアンに傾倒していく様が微笑ましい。
そして初めてのセックス。
ジェイクがアドリアンに対してとてもやさしかったことが嬉しい。
……って、初読の感想にも書いてあったわ。
まだひと悶着ありそうな二人の関係。次巻へ。
再読。
1巻目と違ってびっくりするくらい内容を覚えていました。
そんな自分に拍手。(笑)
続きが気になって仕方ないのに、初読の私は何故ここで止まったんだろう?
間をあけると積んでしまうあるある。
一気読みバンザイ(笑)