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きままに読書★

読んで思ったことを徒然に。ゆるーくまったり運営中。

   

「デルフィニア戦記14 紅の喪章」茅田砂胡(C・NOVELS) 



読み手である私自身も、その神がかった無敵ぶりに、
リィは絶対に傷つかないものだと思っていたようで……
毒矢を受けたリィの状態に衝撃を受けました。
手負いとなったリィが身を守るために発動させた力。
惨状の中で動じないウォルは本当にありのままのリィを受け入れているんだなぁと思います。
この二人、文句なしの一対だわ。
とはいえ、リィには戻らなければならない世界がある。
『太陽』と『月』と『闇』の関係も明らかにされてしまいました。
二つの大国と暗殺集団とを敵にまわして彼らがどう戦うのか。
気になるので一気に読み進めます。

バルロはナイスフォローだったわ。
そしてイヴンの頑固さが好き。


内容(「BOOK」データベースより)

フェス河以北の一帯カムセンの地がデルフィニア領となって半年。タンガの元領主らがゾラタス王の制止すら振り切り、矢地回復を叫んで挙兵する。早急に鎮圧せんものと最前線で大剣を揮う戦女神リィ。だが、戦闘の混乱についてファロットが暗殺の魔手を延ばす。リィに向け必殺の矢が放たれたのだ。

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「デルフィニア戦記13 闘神達の祝宴」茅田砂胡(C・NOVELS)



一致団結して王妃を祝典に出席させることに成功した国王と愉快な仲間達(笑)。
華やかな宴に隠れて暗躍する者もいれば、
思いがけない再会を果たす者もいる。
それがまた、新たな惨劇を生む。
「剣で殺すのと噛み殺すのと何が違うのか」
あの時の問いかけを改めて想起させられる。
暗殺者を剣で仕留めたのなら、
リィがアランナから化け物と叫ばれることもなかったんだろなぁ。
ナシアスがラティーナを。
シャーミアンがイヴンを。
必死に口説き落とそうとしているところを出歯亀よろしく聞き耳を立てる
国王・王妃・その他の愉快な仲間達。
そんなことをしている間に何やらキナ臭いことになっていますよ~?

レティシアの悪意のない殺意がゾクリとする。
彼に比べれば悩めるヴァンツァーはずいぶんと人間らしいよね。
そして、レティと対峙することによって、リィの人間離れした部分が際立ってしまう。
ジルとアヴィーはなんとなくスカールとリーファを彷彿とさせられました。


内容(「BOOK」データベースより)

獅子の紋章を象った招待状が届けられ使者が大陸全土からコーラルに赴く。豪華な式典の背後でタンガ・パラスト両大国は飽くことなき権力への執念に策動し周辺諸国と大華三国のかかわりは微妙にかわり始める。ウォルとリィは毅然と顔を上げ互いの手をとり大広間に踏み出した。偽りの宴が始まる―。

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「デルフィニア戦記12 ファロットの誘惑」茅田砂胡(C・NOVELS)



話の通じないリィを説得するためにあの手この手を尽くす人々の必死さが本当にお気の毒。
国王夫婦の離婚の危機を死に物狂いで回避するも、リィの不用意な一言からさらにもう一波乱。
タッグを組んだバルロとイヴンvsリィの喧嘩シーン、ガッツリ見たかったわ(笑)
そして今回はリィの思いもよらない化けっぷりに度肝を抜かれます。
挿絵、神々しすぎました。
主だった面々が揃った和気藹々としたお茶会の場が、一転、暗殺現場へ。
そして繰り広げられるリィとレティシアの壮絶な死闘。
だが、二人は奇妙な理解を示しあう。
人ならざる者は、人ならざる者と分かり合う。
それでも、結局ウォルこそがリィの理解者であり、同士であることを伺わせる展開に
胸をなでおろしました。



内容(「BOOK」データベースより)

コーラル城の華やかな喧噪にまぎれ王妃暗殺の罠は巧妙に精緻に張りめぐらされた。無関係に見えた少女の死。王宮の内部で殺された侍女。決戦の場となった雪原で暗殺集団ファロットの青年はあでやかに微笑む。リィの本能が警鐘を鳴らす。この奇妙なイキモノは「人間」なのか。

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「デルフィニア戦記11 妖雲の舞曲」茅田砂胡(C・NOVELS)



長椅子の飛ぶ前代未聞の夫婦喧嘩の流れからの微笑ましい仲直り。
じゃれるように傷を舐めあうシーン、好きだなぁ。
振り回されたバルロはお気の毒様でした。
脈々と受け継がれてきた家には後継ぎは必須。
それぞれに事情や思惑があって、皆様、本当に大変そうだなぁ、と。
ウォルとリィの素性に気付いたダルシニ家の人々の混乱ぶりには爆笑。
いや、当事者的には笑い事ではないのでしょうが。
そして愛妾問題で直情型のリィの下した決断には度肝を抜かれました。
リィに放たれた刺客の動向、タンガとパラスとの謀略。
そこに絡むスケニア等々、気になることがてんこもりです。


内容(「BOOK」データベースより)

国王を人質にし戦端をひらく―愚劣であるが確実な作戦をもってなお戦には敗北した。デルフィニアの進撃を止めなくてはタンガ・パラストは滅亡する!二国の王は恐怖した。大華三国の均衡は守られねばならぬ。かくして二国再連合とスケニア、さらにファロット一族を巻き込んだ陰謀が始まった。

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「デルフィニア戦記10 憂愁の妃将軍」茅田砂胡(C・NOVELS)



トンチキな魔導師の策略によって、囚われの身となったウォル。
彼を救う為に自分にできることを懸命に模索するデルフィニアの人々。
場所は違えど、一致団結して同じ意思を共有しているところが心強い。
戦火の中にあって、想いを伝え合うバルロとロザモンド。
このシーンは決意と悲壮感が漂っててキリキリする。
処刑の日を前に冷静に体調を整えようとするウォルの姿に思わず拳を握りました。
リィのオーロンへの意趣返しは小気味よかった。
戦いも一段落し、デルフィニアにも平和が……と思ったところへ、
最大級の夫婦喧嘩の兆し。
読んでも読んでも続きが気になるお話です。

ナシアスもイヴンもホント、周りに愛されてるなーと思います。
そして魔導師といえばグインサーガ。
あとちらの魔導師はお婆すら可愛く見えてしまう魑魅魍魎(笑)



内容(「BOOK」データベースより)

徒党を組んで反旗を翻したグラハム卿ら西部領主との決戦に国王ウォルの軍は大敗を喫した。頼みのラモナ騎士団は壊滅しウォルは囚われの身に…さらにパラスト・タンガの二国はこの機に乗じて同盟を結び虎視眈々とタウ山脈の金銀鉱を狙う。内憂外患デルフィニアの危地に姿を消した王妃リイの真意は。

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「デルフィニア戦記9 動乱の序章」茅田砂胡(C・NOVELS)



静から動へ……というよりも、短慮で笑える色事話から緊迫感漂う戦場へ。
話の展開の仕方が本当に上手な作者です。
緩急のつけ方がまた絶妙で、先へ先へと進む手が止まりません。
本人そっちのけで懸念されるお世継ぎ問題。
一般男子であれば(女子でも)余計なお世話!と言い捨てたいところだけど、
立場ある人は大変ですねぇ。
リィの謀は爆笑とウォルの説教で終わったけど、大華三国の間では
笑い事では済まされない謀が水面下で繰り広げられていた。
まさに「動乱の序章」の巻。
単身、ウォルの元へ向かったリィ。
己自身の決断でリィの元へ向かったシェラ。
危険を承知で西にむかったイヴン。
急転する事態にどう対応していくのか。早々に次巻へ。

「虫になろうとはしてみたのか!?」
今回の名セリフは文句なしにこれ。

内容(「BOOK」データベースより)

大華三国を隔てて聳えるタウは銀山なり―タンガ王ゾラタスにもたらされたこの密告こそウォルたちが仕掛けたタンガの挙兵を誘う作戦であった。しかし鬨の声はデルフィニアの西方パラストから挙げられる。微妙な緊張を保たせてきた三国はついに動乱に突き進むのか。

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「デルフィニア戦記8 風神の群雄」茅田砂胡(C・NOVELS)



リィの人ならぬものとしてのどんな側面を見せられても、動じないウォルがとても素敵。
並び立つ二人が率いる国がいつまでも続くことを願うけれども。
「別れ」という老婆の言葉。
とうとう実態を伴った異世界の者たち。
リィが「こちら側」の世界の者ではないことを、あらためて突きつけられた巻でもありました。
今回はイヴンの立ち回り方が底抜けにカッコよかった。
喧嘩友達のバルロも認めるほどの漢気。
そしてタウの山賊たちの働きっぷりも心憎いかっこよさ。
あちらこちらで結婚話が持ち上がるデルフィニアだけど、
隣国からはきな臭い匂いしか漂ってきません!
続きが気になる……

内容(「BOOK」データベースより)

王子が敵の手に落ち、意気消沈するタンガの陣に国王ゾラタス率いる援軍が到着した。迎え撃つデルフィニア国王ウォル。両国の王を将とした大軍が国境の砦をはさんで対峙するパラストを加えた大華三国は三つどもえの戦乱に突入するのか。デルフィニア王妃リィの存在がすべての『鍵』を握っている。

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「機龍警察 火宅」月村了衛(早川書房)



様々な事象が凝縮された短編集。読み応え抜群。
「火宅」彼にそこまでさせたのは、警察組織の歪か、彼自身の歪か。ゾクリとする読後。
「焼相」見事な連携プレイ。
「輪廻」やるせないアフリカ少年兵の悲劇。人は人に対して何故そこまで残虐になれるのか?
「済度」この瞬間からライザは独りきりではなくなったのだと思う。
「雪娘」殺されたところで文句の言えない下種二人。
「沙弥」人は偏見を捨てられない生き物。だけど、そうじゃない人もいることを忘れないで。
「勤行」宮近の受難。笑ってしまった。
「化生」これからの展開につながるおぞましさを感じさせつつ終幕。

次作はガツンとした長編希望。


内容(「BOOK」データベースより)

最新型特殊装備“龍機兵”を擁する警視庁特捜部は、警察内部の偏見に抗いつつ国際情勢のボーダーレス化に連れて変容する犯罪に日夜立ち向かう―由起谷主任が死の床にある元上司の秘密に迫る表題作、特捜部入りする前のライザの彷徨を描く「済度」、疑獄事件捜査の末に鈴石主任が悪夢の未来を幻視する「化生」など、吉川英治文学新人賞&日本SF大賞受賞の“至近未来”警察小説、珠玉の傑作短篇集。

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「デルフィニア戦記7 コーラルの嵐」茅田砂胡(C・NOVELS)



人を殺す手段は各種様々あるけれども。
「どうして噛み殺してはいけないんだ?」
はっとさせられる問いかけ。
それは、リィの生きてきた世界の過酷さを表す言葉。
生きるために剣で殺すこと噛み殺すことの違いは……?
ちょっと考えさせられました。
隣国の策略を跳ね除けるための対策として持ち上がったリィとウォルの婚姻話。
リィが隠してきた己の一面をウォルに見せたことによって、
二人の間に緊張が走るけれども。
挿絵の二人の笑顔にほっと胸をなでおろしました。
婚礼の最中に届けられた隣国からの宣戦布告。
婚礼衣装のまま戦いの場に赴く二人が本当に大好きです。
ああ、でも好きキャラこの人!と、まだ特定できない。
みんながみんな魅力的。



内容(「BOOK」データベースより)

国王に押しかけ愛妾出現。王女にタンガの皇太子との縁談。日頃は剛胆なウォルも無敵のリィも敵国の策略を知って激怒した。この事態に対抗すべく国を挙げリィとウォルの婚姻が敢行される。だが、厳粛な式の最中、タンガから宣戦布告が届けられた―剣を取れ。国王の大音声が響きわたる。

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「デルフィニア戦記6 獅子の胎動」茅田砂胡(C・NOVELS)



起こっている事象の一つ一つは深刻なんだけど、
渦中にいる人たちの性格故か、とっても楽しい読書時間です。
王宮が化け物屋敷で、国王が最大級の親玉。
比喩がいちいち面白すぎるし、遠慮のない言葉の応酬は
なんだか胸がすく爽快感があります。
お忍びで5階分の壁をよじ登る国王はめったにお目にかかれないだろうなぁ。
ウォルの国王としての器の深さは底抜けだと思う。
固い信頼を寄せ合うバルロとナシアス。
お互いがお互いを案じて「馬鹿」といいあうシーン好きだわ。
結果仲良く(?)北の塔へ。
彼らを慕う騎士団たち。
戦いの描写もは臨場感があってドキドキ。
新たな不穏分子の登場で次巻へ。

ヴァンツァーのこれからがとっても気になります。

内容(「BOOK」データベースより)

騎士バルロが出撃する叔父のマグダネル卿を討つために―。国内に争乱を呼ぶサヴォアー族の内粉とは、主家失脚を企む卿とその陰謀を阻止せんとするバルロの対立であった。卿の背後にはデルフィニアを狙う大国タンガとパラストが…。この危機を迎え討つべく国王は自ら行動を開始した。

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